べるでいず!

〜神経内分泌腫瘍のきろくとにちじょう〜

副作用のこと

今回は、薬物治療を始めてから出た副作用のお話です。

私はまず毎日1錠のアフィニトールと月1回のソマチュリンの注射による治療を行いました。

それぞれ主な副作用として

 

アフィニトール

間質性肺炎感染症、腎不全、高血糖口内炎など

 

ソマチュリン

徐脈、胃腸症状、倦怠感、脱毛、注射部位の疼痛やそう痒感など

 

が薬剤の資料に書かれています。

幸い私は間質性肺炎や腎機能の異常といった重篤な症状は出なかったです。

ただ、アフィニトールを服用しているときは肌の乾燥がひどかったように思います。

肌は割と強い方で乾燥などはほぼ無縁だったのですが、服用中はとてもカッサカサになっていたのでこれまで以上に保湿には気を遣っていました。

ソマチュリンで強く出たのは倦怠感と吐き気。

アフィニトールにも倦怠感や吐き気の副作用はあるみたいなのですが、必ず注射をした後に寝込むことが続いたので、私の場合はソマチュリンとあまり相性がよくなかったのかなぁと勝手に思っています。

あと、ソマチュリンの副作用の脱毛ですが、薬剤師さんから聞いたところ神経内分泌腫瘍の治療で使う際に脱毛があったという事例はないそうです。

彼にせよ、私の父にせよ、男性陣は必要以上に脱毛気にしてましたね…。

抗がん剤=脱毛みたいなイメージは確かにあると思うので、全部が全部そんな副作用がある訳じゃないと知れてちょっとは安心しましたね。

 

そんな中で一番辛かった副作用が「口内炎」。

私は思い出す限りでは口内炎はできたことはありませんでした。

うがい液も処方してもらいなるべく口内環境をきれいにするよう心がけてはいたのですが、なるものはなる。

なってみて本当に辛い。

頬の裏だけでなく、歯茎、舌。口の中のあらゆる所に同時多発的に発生。

右か左どちらかに偏ってできればまだ物を食べることもできなくはないのですが、両側にできた時には最悪。

口に物を入れるだけでしみて激しい痛みで食べれたものじゃない。

食べるのが辛いってはじめて感じました。

これが良くなったり悪くなったりを繰り返してなかなか落ち着かないという…。

とりあえず食べる時にはトラフルダイレクトを貼ってなんとか凌ぎました。

私の通院している病院ではパッチの薬剤が採用薬からなくなったとのことで、市販のこちらを使っていました。

これを貼っていると多少はしみるのも抑えられてよかったです。

口内炎の場所によっては使いづらい部分もありますがおすすめです。

 

 

そんな中である日。

歯茎にできた口内炎が破れて何やら白いものが露出…触ると硬い…。

 

…骨?

 

担当の先生に見せてみるも、先生もなんか驚いちゃってとりあえず口腔外科へ。

口腔外科では落ち着けば塞がってくるかもしれないとのことで経過観察に。

すると数週間後。

露出していた骨(?)が取れたのです。ポロッと。

慌てて口腔外科の先生に見せると…。

どうやら1年前くらいに親知らずを抜いていたのですが、抜く時の衝撃で顎の骨が欠けることがあるらしくその残ったかけらが偶然露出してきて取れたのでは、とのこと。

そんなことある?

 

びっくりはしましたが、その後は無事に歯茎の骨が取れた部分も塞がりました。

骨が取れるのはなかなかあることではないと思いますが、最初の治療ではこのような副作用が出たのでした。

 

 

 

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おしらせ。

今日はたまにもちょっとしたおしらせを…。

趣味的な感じでLINEスタンプを使ってるのですが、この度新作をリリースしました。

オリジナルのわんこのキャラクターで「まるしば」ちゃんです。

なんかニッチなのを描きがちなんですが、今回はなるべく使いやすさを目指したつもりです…。

もしよろしければ覗いてみてください〜。

 

まるしばのスタンプ3

https://line.me/S/sticker/23511889

f:id:belldays:20230622223151j:image

 

スタンプ一覧はこちら

https://line.me/S/shop/sticker/author/1033147

治療開始!

前回から日が空いてしまいました(汗)

体調が良かったり悪かったり、ちょっとバタバタしていてなかなか投稿できませんでした…。

明日からまた入院になるのでその前にあげよう!と投稿した次第です。

 

ついに病名が確定した私。

病名は「神経内分泌腫瘍 G2」とのことで早速治療に入っていきます。

担当の先生から提案されたのはアフィニトール、ソマチュリンの2剤併用療法でした。

 

・アフィニトール(エベロリムス)

分子標的薬(がん細胞などの特定の細胞だけを攻撃する治療薬)

経口薬で1日1回1錠を決まった時間に服用。

 

・ソマチュリン(ランレオチド)

注射薬。

4週間に1回投与。

 

簡単にはこんな薬剤です。

大体はいくつかある分子標的薬の中から1つを選択して投与するのが一般的なのだそうですが、私の症状がちょっと特殊らしく。

まだ臨床試験の段階ではあるが一度試してみようとのことで決定されました。

国立がんセンターで治験をしていたのですが、治験に申し込んだ場合単剤投与のグループか併用のグループのどちらに振り分けられるかがランダムの為、今回は治験には参加しないで行うことになりました。

 

初回投与は様子を見る為入院。

転院してから2週間ちょっと、がんの診断を最初に受けてから1ヶ月ちょっとです。

ようやくかぁ…と感じた覚えがあります。

でもどちらの病院もできるだけ早く治療に入れるように急いで下さったのでありがたいですね。

 

まずはアフィニトール。

私の場合は朝食後の時間に飲むことにしました。

副作用は特に出ることなく、しばらくは「余裕じゃーん」という感じで入院生活は暇だなぁと思っていました。

 

入院してしばらく経ち、続いてソマチュリン。

これは臀部に注射をうつのですが…。

大学病院ということもあり、先生から「学生さんついていい?」と言われ何の気なしにOKしていました。

診察の際に先生について3人の学生さんが一緒に来ていたのですが、注射の時も勿論見学。

看護師さんもいたのでなんかたくさんの人に尻を晒すというそこそこ恥ずかしい体験になってしまいました。

しかも私はこちらの薬剤と相性が悪いのか、うった後からちょっと体調が悪くなったりだるさが出たりと大変でした。

 

ただ大きな副作用も出なかったので、割と早く退院もできしばらくは自宅で経過をみていくことになるのでした。

 

 

 

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大学病院にて

怒涛の引っ越しを終え地元に帰ってきた私。

ここからついに治療へと突入していきます。

まずは初診の日。

両親と彼と一緒に予約を取っていた地元の大学病院へ行きました。

今考えると4人でぞろぞろ行くっていうなかなかすごい絵面ですね…。

担当の先生と現在の状況の話をして、最新の数値を確認する為色々検査が必要との説明を受けました。

治療方針を立てるのはそれからになるので、いっぱいついて来てもらったのはなんとなく申し訳なかったですね。

その日は血液検査のみだったのですが…採られたのがなんと7本

普段なかなかこの量を採られることがないので思わず「おぉ…」と声が出てしまいました。

 

次の日には造影CT。

更に次の日に造影MRI

ここ数週間で何回も造影検査やら採血やら点滴のルート取ったりで腕がなかなかかわいそうな状態になって来てます。看護師さんにも言われてしまった。

更に更にPET-CT検査。

この検査は簡単に説明すると、放射性物質のマーカーを付けた薬剤を注射をすると病変部分にマーカーが集まり、それを撮像することで病変の機能を確かめる検査です。

そしてこの時点でおそらく神経内分泌腫瘍の疑いが強い、との診断が出て治療方針が徐々に決まっていく感じになりました。

 

すると、今度は休日にも関わらず先生から電話が。

前の病院での細胞検査の検体はもらっているが、腫瘍の性質を確認する為、そして量が少ないので遺伝子パネルの検査をすることを考えると採っておいた方がいい、とのことで肝臓の生検もすぐにすることに決まりました。

そして肝生検の後にオクトレオスキャンも。

オクトレオスキャンはPET-CTと似たような検査ですが、神経内分泌腫瘍の機能性腫瘍としての特徴を画像で診断する検査です。

スピーディに事が進んでいくのはとてもありがたかったです。

 

…ただ。

それに伴う医療費の出費はとても痛かったです…。

毎日検査、検査でどれも3割負担で1〜2万するのに加え、PET-CTは別施設で検査、そして入院…。

限度額適用認定証は持っていましたが、ちょっと金銭感覚はおかしくなりそうでしたね。

いちばん驚いたのが、入院費の精算をした次の日にオクトレオスキャンの会計をしたら入院費とあまり変わらない金額が請求された事ですかね。

…たっかぁー(笑)

思わず二度見しました(笑)

みなさん!なんか大変そうな病気が見つかったら早めに限度額適用認定証は申請しましょうね!それかマイナ保険証使いましょう!

 

このように新たな病院でも怒涛の日々を過ごし、そして病名が確定していくのでした。

 

 

 

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目まぐるしく

緊急入院の後、先生から詳しい診断名について説明を受けた私。

次の日には地元から両親も駆けつけ、改めて今後の治療のことなどについて話を聞く時間を作ってもらいました。

検査入院をする前から電話で情報共有はしていたといえ、やっぱりショックはあっただろうなぁと思います。

当時は神経内分泌腫瘍の診断ではありませんでしたが、既に肝転移は見つかっていたので治療は急ぐべきとのことで、事前に電話で相談して決めた地元の大学病院に予約を取ってもらう内容で話はまとまりました。

体調も落ち着いて来ていたので、そのまま紹介状を用意してもらって退院することになりました。

先生には本当に良くしてもらったと思います。

 

退院後、すぐに職場に行って状況を上司に説明し、休職の申し出をして来ました。

ここしばらく入院を繰り返していたとはいえ、まさかがんの疑いがあるなんて思ってもみなかったでしょうね…。

次の日から休みに入らせてもらうことになりました。

 

次は家で彼を交えての家族会議。

地元の病院にかかって治療に専念するということでひとまず意見は一致していました。

それはつまり、しばらく実家から通うことになるため今住んでいる家は離れないといけない。

実家に戻ることは事前に話し合っていましたが、いつ戻って来れるかも不明確。

今後のことを考えると、このまま付き合っていてもいいのか?と悩んでいました。

でもそんな時、彼は別れるどころかむしろ腹を決めているので結婚させてください、と。

私にもそんなことは言っていなかったのでめちゃめちゃ驚きました。

両親もなんか勢いに押されてよろしくとか言っちゃってるし。

まぁ結局治療が落ち着くまでは諸々は一度保留ということにはなりましたが、なんだか結婚の話まで進むという予想外のことになりました。

不安はもちろん大きかったですが、彼の覚悟に嬉しくもなりました。

 

次の日からは改めて職場で休職の手続きをしたり、引っ越しに向けて荷造りや荷物の運び出し、諸々の手続きなど慌ただしく日が過ぎました。

そしてなんだかんだ退院から4日目には地元に向けて出発…と夜逃げさながらのスピード感で事が進みました。

これが病気が発覚してからほぼ2週間の間に起こっているから今でもびっくりです。

そしていよいよ地元で治療に入るのです…。

 

 

 

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改めて

帰り道で動けなくなり、迎えに来てくれた彼に病院へ連れて行ってもらった私。

結局そのまま入院して、前回の細胞の組織検査の結果を待ちつつ造影CTを撮影し直すことになりました。

毎週入院して職場には迷惑をかけたなぁ…。

入院中は痛みもあってあまり食欲がわかず、看護師さんの勧めで補食のアイスやらゼリーやらで生きていた気がします。

先日体調を崩した時もそうだったのですが、私は気持ちが悪くなると醤油系やだし系がダメになるみたいでそんな時は果物ばかり食べていました。

その時はスイカをメインで生きていたので、彼にはカブトムシなんて言われてしまったり…。(カブトムシにスイカはあげちゃダメですよ!)

 

CTを撮った日の夜、組織検査の結果も出たのでまとめて結果の説明を受けることになりました。

急ぎだったのでナースステーションで画像を見ながら話を聞きました。

 

結果として、その時の診断は充実性偽乳頭状腫瘍(SPN)。

この時点ではまだNETの診断ではありませんでした。

組織検査はさらに詳しく免疫染色をする必要になったとのことで、もう少し確定までには時間がかかるとのことでした。

 

SPNとは。

国立がんセンターのホームページによると

充実性偽乳頭状腫瘍(solid pseudopapillary neoplasm)は略してSPNと呼ばれます。SPNはその名の通り、本来は中が詰まった腫瘍ですが、腫瘍内の血管が破綻し腫瘍内で出血や壊死を来たすことにより嚢胞が形成されます。腫瘍内に石灰化を伴うこともあります。若い女性に多い(90%)のが特徴で、低悪性度の腫瘍ですが、まれに転移することがあるため、見つかった場合には切除が勧められます。

となっています。

若い女性に発症することが多く悪性度は低めで、手術で切除すれば再発の恐れも低い腫瘍です。

 

しかし私の場合、この時点で既に肝臓への複数の転移が認められた為、手術はできないと言われました。

このこともあり、最初から先生は早く治療に入るように言っていたのでした。

がんでないとはいえ、抗がん剤治療が必要になると言われると病気が一気に現実味を帯びた気がしました。

話を聞くたびに泣けて来てしまってホントに困ったものでした。

でも彼が抗がん剤の副作用で脱毛しないか私以上に気にかけており(彼自身が薄毛を異常に気にしている為)その話をしたら「彼気にするほど薄毛じゃないのに 笑」と先生が言ってちょっと笑い話になり、少しだけほぐれた気はします。

 

そしてその次の日には、急遽私の両親が地元から来てくれることになり、さらにスピードを増して話が進むことになるのです。

 

 

 

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頼れるひと

突然の担当の先生の呼び出しから、膵臓がんの疑いが発覚した私。

急遽予約の日程を早めてもらって検査をすることになりました。

実はこの時、入院の直前に体調が悪くなってさらに1日入院が早まってたりします。

2ヶ月に1度くらいのペースでめちゃめちゃお腹が痛くなることがあり、丁度それにぶち当たったのか、それとも病気のことを知らされたストレスなのかは何とも言えないのですが…。

ともあれ、この機会にやれる検査をやっておこうとのことで造影MRIを改めて取り直し、予定していた超音波内視鏡と組織検査を行いました。

検査だけだったので退院自体は予定通りできて、すぐに職場にも復帰しました。

しかし、これがいけなかったのか…。

 

復帰して数日経った頃、勤務中に腹痛と吐き気が起こってかなり辛い症状が出ました。

その日のシフトが最後までの勤務だったので、早退もしづらく何とか騙し騙し仕事をしました。

勤務が終わり車で帰ろうとしたものの、症状が酷すぎて運転できないほど。

何とか職場の近くのコンビニまで運転したところで動けなくなってしまいました。

休憩をしつつ、帰りが遅くなりそうなことを伝えるため彼に電話をしました。

すると、

 

「今から向かうからそこで待ってて」

 

と。

来てくれるの助かる…ありがとう…と思いながら待つことにしました。

ただ車は1台を2人で使っており、私の職場は家から車で15分程の距離があったので、今から来るとなればバスかタクシーだなと思っていました。

しかし約40分後。

車に飛び込んできた彼はえらく息が上がっていました。

恐る恐る何で来たのか尋ねると「走ってきた」と。

え?まさかね?って思いました。

結構距離があるしまさか走ってくるなんて思わないじゃないですか。

しかも普段自分に甘々でランニングとかトレーニングとか全くやらないような人なのに。

そんな彼が必死に走って来てくれたなんて、めちゃめちゃ驚きました。

そして嬉しかった。

ぼんやりとした意識の中で、そのまま彼はテキパキと電話をかけ病院へ連れて行ってくれました。

いつもは私にはどちらかというと厳しい彼ですが、この時ばかりは本当に頼りになったというか、いてくれて本当によかったと思いました。

 

そして病院では、超音波内視鏡で組織検査をした時の出血なども疑われた為、そのまま再び入院することになってしまったのでした。

 

 

 

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