発覚
ここ1週間程体調を崩していたのですが、ようやっと調子が戻ってきました。
気持ち悪さがなかなか抜けなくてまともに食事が取れないのが辛かった…。
体力も落ち気味なので積極的に軽めの運動とかを取り入れていかないとですね。
今回からは今の病気が確定するまでのおはなしです。
転院先の病院では、前の病院でやろうかと言って結局実施していなかった超音波内視鏡の検査をすることになりました。
超音波内視鏡は太めの胃カメラを入れる感じの検査の為入院になります。
仕事の都合で少し先の日程で予約をし、必要な検査をしてあとは入院の日を待つのみでした。
しかし初診日から数日経った頃、突然担当の先生から留守電が。
「改めてお伝えしたいことがあるので連絡ください」
えっ?なになに?なにがあった?
担当の先生(しかもそこそこ大きい病院)から直接電話がかかってくることなんて只事ではないので、結構な不安を覚えた記憶があります。
先生に連絡を取ってみると、電話では詳しく伝えられないので一度病院に来て欲しいとのこと。
この時点でははっきりとは聞けませんでしたが、かなりぼかした感じで症状について聞いたような気がします。
仕事の休憩時間に電話したので、今聞くんじゃなかったなぁーと若干後悔しました。
少しでも早く来て欲しいとのことで、休診日にもかかわらず、わざわざ土曜日に救急部で話を聞く機会を設けてもらいました。
先生から伝えられたのは「おそらく膵臓がんである」との内容でした。
前医で撮影したCTの画像を見比べてみると、数ヶ月の間に膵臓に見えている影が大きくなっておりそのスピードが異常であることからその疑いがある、とのことでした。
これまで割と健康な方だと思ってきていた自分にとって、突如突きつけられた『がん』という病気が信じられませんでした。
いくら女性の3人に1人が生涯で何らかのがんに発症する、と言えどもまさか自分が、しかも30代というこの年齢でかかることになってしまうなんて。
この時はいろんな感情が渦巻いて、とにかく泣くことしかできませんでした。
そして、とにかく治療を早く始める為にも、まずは超音波内視鏡の検査を急いでやってこの病気が何なのかを早くはっきりさせる必要があると言われた為、急遽日程を早めて貰うことになりました。
とにかくスピードが大事とはいえ、ここから目まぐるしく私の環境が変化していくのでした。
ポケモン×工芸展に行ってきました
前々から気になっていた「ポケモン×工芸展−美とわざの大発見−」。
最後にポケモンをまともにやったのはハートゴールド・ソウルシルバーというほぼほぼ第2世代までしかちゃんとわかんねーよみたいな私。
そんなんでも行って楽しめるかしら…とちょっと心配していたのですが、弟に誘われたのでえいやっと行ってみることにしました。
結果的には…マジで行ってよかった。
もちろんすぐにわからないポケモンのモチーフもあったのですが、そういうのがどうでも良くなるくらい圧巻の作品の数々。
ぱっと見「かわいい〜」という作品もじっくりみてみると伝統工芸の技が詰まっていてどれだけでも眺めていられる空間でした。
拙い、というかウマ娘のナリタトップロードさんよろしくの語彙少なめ仕様ですがレポを残しておきたいと思います。
会場は金沢市の国立工芸館。
最近何かと美術館やら作品展に行く機会があったのですが、こちらの施設に来るのは初めて。
建物は明治初期に建てられた旧陸軍施設「旧陸軍第九師団司令部庁舎」と「旧陸軍金沢偕行社」を移築・改修したものだそうです。
建物からとっても雰囲気があっておぉ…となりました。
こんなところがあったの知らなかった。写真撮るの忘れてたのが悔やまれる。
駐車場のナンバーを見る限りでも日本各地バラエティに富んでいて、いろんなところから見に来たくなるポケモンの求心力すごいなーと。
長い入場待機列に並び展示会場内へ。
工芸展のロゴのピカチュウがお出迎え。
順路に従って2階から見ていきます。
まず最初の展示室で飛び込んできたのはイーブイとその進化形の立体作品。
サンダースさんはCMでも見ましたね。シャワーズさんがとてもセクスィ。
細かい様々な金属の彫金細工ですね。星とか葉っぱとかいろんな形が集まってます。
その次に目を引いたのがこの壺とお皿。
こ、こまけぇ…。ほんとにたくさんのポケモンたちがびっしり絵付けされてます。
これは展開図みたいな感じで全面一気に見たい。写真撮りきれない。すごく…すごいです。
お皿はグラードン・カイオーガ・レックウザがこまかーく絵付けされています。
木彫刻のホウオウ。うつくしい。
進化中のスピアーとバタフリーはモチーフがいいですね。
リアルキングラー。タラバガニじゃんこれ。
アーボックもリアルヘビ皮。陶器なんですがウロコっぷりがすごい。
着物、友禅、江戸小紋の生地。
江戸小紋はよく見ないとポケモンってわからないけど、モチーフのセレクトがナイス。
ゴースト/ゲンガーのものがお気に入り。
メリープの進化形の友禅と帯はぜひ着てるところも見てみたい。
と思ったらYouTubeにありました。しゅてき。
可変金物ココガラ/アーマーガア。このポケモン知らなかったんだけど変形して進化するなんて良すぎない?受注生産しましょ?欲しい。
絶対読みたくなるアンノーンの螺鈿細工の茶器。これも受注生産しましょう?
ピカチュウのもり。写真で伝わりづらいですがピカチュウと植物モチーフのレースがたくさんぶら下がっていて圧巻。細かい。レースめっちゃかわいい。
テッポウオもちゃんといるのがナイス。
えっこれ公式グッズですよね??どこに行けば買えますか??可愛すぎるカップ。
シェイミの茶碗。これも可愛すぎる。
……と途中から完璧に語彙が死んでましたけど、この他にもまだまだあります。
ほんとどれもすごい。混んでたからあまりじっくりは見れなかったんですが、もっとゆっくり見たかったですね。
とっっっっっても見応えがある内容でいつまででも眺めていられました。
弟曰く、企画が持ち上がった時期的に剣盾あたりまでのモチーフが多い印象だったかな?とのことでしたが、そんなに新しいポケモンを知らない私でも充分に楽しめました。
大満足です。行ってよかった。
まだ行ってない方も、ポケモンを知らない方でも楽しめる内容の展示だったと思います。伝統の技に素直に感動しました。
よろしければぜひ足を運んでみてください。
おまけ。
ついついグッズ買っちゃいました!
壺の柄の缶バッジはマストですよね!レースもかわゆい。
…彼に「またそんなの買って!」と怒られそうですが、感動に対する正当な感謝の表し方だと思ってるのでいいのです。ハイ。
まぁ弟のがびっくりするほど大人買いしてたんで私なんてかわいいもんですよ。
きっかけ③
前回からの続きです。
救急搬送されそのまま入院することになった私。
PCR検査の結果が陰性だったので、大部屋に移動し様子を見ることになりました。
担当の先生が来て、救急で撮影したCTを見る限りでは腹痛の原因がわからないとのことで、ついでに色々検査を受けることに。
画像検査として造影CT、MRI。
胃カメラは初めて受けたのですが…まぁ苦しい。
突っ込まれる感覚にどうしても耐えることができなくて結局途中で断念しました。
勝手がわからないからしょうがないけども鎮静剤使って貰えばよかった…と後悔。
そんな中受けられた範囲の検査では特に異常なし。
ただ、この時点で「膵臓のあたりに何か影は見える」とは言われました。
でも現状これはそんな悪いものではなさそう、というのと今回の腹痛にはあまり関係なさそうと診断されました。
職場に出す診断書も、恐らく先生も悩んだのでしょうが「腹痛のため入院加療」となんとも言えないものが出されて私も困ってしまった覚えがあります。
職場になんて言ったらええねん。
…そのまま話しましたが。
そんな感じで4日程安静にしたら、退院当日に美容院行っちゃう程には回復したのでその場は経過観察となりました。
(もちろん美容師さんにはめっちゃびっくりされました笑)
その後も定期的にCTを撮りに行く感じで様子を見ていました。
しかし、相変わらずお腹が痛くなる私を見かねて彼がGoogleで評価のいい内科を見つけてきてかかってみたり、そこの先生に勧められて造影MRIの検査を受けてみたり。
私的には同時にいくつも病院にかかるのはなんだかなぁとぶつぶつ言いながら過ごしていました。
入院から3ヶ月程経つ頃、これからは半年に1度くらいの検査で様子を見ようと先生から言われました。
しかし、これに彼がまたも難色を示し「別の病院で診てもらった方がいいのでは」と言うようになりました。
両親にも相談したところ、それもアリじゃないかと言われたので、思い切って紹介状を書いてもらい別の病院にかかってみることに。
本心では病院嫌い特有のめんどくささがあり、そんな大袈裟なー…などと思っていたのですが、これが今後の運命を変えていくきっかけになったのです。
きっかけ②
前回からの続きです。
割と頻繁に腹痛を起こしていた私。
痛み止めを飲んで様子を見る日々が続いて数ヶ月たった頃でした。
その日はちょうど同棲中の彼が用事で出かける日。
朝からまたいつもの痛みが出現し、ちょっと心配されながらもベッドで横になり様子を見ると伝え送り出しました。
しかし朝ごはんどころか昼ごはんもろくに食べることができず。
ただひたすら痛み止めを飲んで寝る…ということをしていたのですが、そのうちに痛みが強すぎて寝ることもできなくなり、さらには吐き気も出現するようになりました。
ベッドとトイレの行き来が精一杯で、みるみるぐったりしていきました。
「これ多分マジであかんやつや…」
その日は日曜日だったので「休日加算取られるのやだなぁ」なんてなまじ診療報酬の知識がある医療事務のめんどくさい思考になりながらも、病院に行く決意をして彼に電話をかけました。
彼は家から1時間程のところに出かけており、帰ってくるにはしばらく時間がかかるとのこと。
それでも待ってるから病院まで送って欲しいと伝えたところ、
「とりあえず救急車呼んですぐに病院に行け!!(怒)」
と至極真っ当な意見で怒られてしまいました。
その後もサイレン鳴らされるのが嫌だとかゴネる私に有無を言わせない反論で救急車を呼ばせました。
人生初救急搬送。
そのまま近くの総合病院に搬送されて、微熱もあったことからコロナも考慮して隔離。
血液検査やらレントゲンやらCTやら一通り検査をしました。
検査の間に彼も病院に来てくれて、ずっと手を握ったりお腹をさすってくれたりして一緒に待ってくれました。
救急の先生に「イケメンが来てくれたよ」なんて言われた時は思わず笑ってしまいましたが、必死に駆けつけてくれたのでまぁイケメンだったことにしておきます(笑)
普段は自分に甘く、他人に厳しい、理論武装で論破するのが趣味みたいな…。
…ん?なんかネットでよく見る「理解のある彼くん」と真逆の「理解のない彼くん」ですね(笑)
でもこういう時は頼りになってくれる人だったりします。
結局腹痛の原因は不明でしたが、大事をとってそのまま入院することになったのでした。
次回に続きます。
きっかけ①
今回から、現在の私の闘病日記的な内容を綴っていこうと思います。
元々、自分的には健康そのものだと思っていました。
大きな病気や入院、手術なんかとは無縁だったので、就活の自己PRで「健康が自慢です!」なんて言ってたこともあったような…。
10年程前でしょうか?
一度だけ卵巣が腫れて破裂しかけたことがあり(文字に起こすと結構衝撃的ですね)
安静の為に数日入院した程度で、その後は特に問題もなく生活していました。
これの影響なのか生理痛が時々重いことがあるなぁ程度で、お腹が痛くなるのはありがちなことかな、なんて思っていました。
これが今の病気に直接的に関係があるかはわかりません。
その入院時にCTの検査をしているのですが、その時点では他には特に異常が見られなかったので…。
そんな感じで、特に気にすることもなく。
私は病院に医療事務として働いているのですが(今は休職中)、病院嫌いでちょっとしたことで病院に行くのはためらうような性格です。
ただ同棲中の彼氏が、私があまりにも腹痛を起こすのを心配して「とりあえず病院にかかれ」と繰り返すので渋々近所の内科やら婦人科に診てもらいました。
でもその時も特に異常は見つからず、痛み止めで様子を見るのみ。
「まぁ、生理痛が重いだけやろ」そんな思いで痛みに耐える日々でした。
次回に続きます。
神経内分泌腫瘍ってなに??
そもそも“神経内分泌腫瘍”ってなんぞや?って感じですよね。
国立がん研究センターのホームページによると、
神経内分泌腫瘍とは、この神経内分泌系の細胞が似た形への変化(分化)を示す腫瘍で、膵臓のほか、胃や小腸などの消化管や肺などの様々な臓器に発生します。これまで神経内分泌腫瘍は発生臓器ごとに分けて検討されることが多かったのですが、臓器が異なっても様々な特徴を共有することから、近年は神経内分泌腫瘍と総称されています。
ってことらしいです。よくわからないですね。
先生からは“がんもどき”なんても言われました。
他の人に説明する時「そんな美味しそうな感じに言うんじゃない」なんて言われたりしますが、ホントに先生がそう言ってるんだもの…。
とにかく。
がんもどきなんて言われ方もしているようですが、扱いとしては希少がんになるみたいです。
現在、日本では膵・消化管原発の神経内分泌腫瘍で年間2.69人の人が新たに診断されていると推定されているそうです。この辺りからもかなり頻度としては稀ですよね。
年々増加傾向にあるらしいですが、まだまだ周知されているとは言えない感じですね。
実際私も、自分が診断を受けるまでは聞いたこともありませんでした。
色々分類の仕方はあるのですが、神経内分泌腫瘍(NEN:neuroendocrine neoplasm)は細胞の分化度から
・細胞の分化度が高い(高分化度):神経内分泌腫瘍(NET:neuroendocrine tumor)
・細胞の分化度が低い(低分化度):神経内分泌がん(NEC:neuroendocrine carcinoma)
大きくこの2つに分類されます。
さらにNETは進行の度合いからG1〜G3の3段階に分類されます。
私の場合は膵臓原発のNETであり、グレードとしてはG2に分類されています。
腫瘍自体は膵臓にあるのですが、肝臓やリンパ節にも転移が見られるそうです。
治療としては、手術、薬物治療(いわゆる抗がん剤)、放射線、ラジオ波焼灼術などが選択肢になってきます。
肝転移も1ヶ所とかなら手術での治療も視野に入るみたいですが、現状、広範囲に転々といるみたいなので難しいようです。
すぱーっと切って治るなら一番なんですけどね。なかなかそうもいかない。
なので今は薬物治療をして、放射線治療に移行したところになります。
私の治療とか検査のことについては、
次回から少しずつ紹介していきたいと思います。
参考:
膵・消化管神経内分泌腫瘍:[国立がん研究センター がん情報サービス 一般の方へ]
はじめましてのごあいさつ
べるりんと申します。
このブログでは、現在私が罹患している“神経内分泌腫瘍(NET)”の治療記録や私の日常などを書いていけたらと思っています。
そもそも、このブログを始めようと思ったきっかけが、NETに関する情報の少なさでした。
このNETという病気自体希少がんに分類されるもので、症例や体験談のようなものが検索してもほとんど出てこないのです。
出てくるのはほぼ国立がんセンターのホームページの情報。
希少がんのコミュニティのようなところでも同じような体験を目にする機会はあまりありませんでした。
また、私はアラサーの女性です。
私の症状はNETの中でも膵臓の腫瘍が原発のものなのですが、まず若い女性で膵臓がんに罹患している例も多くない中で、さらにこのピンポイントでとなると出てこないのもしょうがないのかなぁとも思ってしまいます。
ですので、せっかくなら少しでも誰かの役に立てればいいなという気持ち半分。
そもそも珍しい体験をすることになってしまったのだから備忘録程度で記録をつけておこうかなという気持ち半分。
あとは日々のやる気のため?をほんのちょっとくらいで綴っていこうと思っています。
よろしくお願いします。